Volumesを使ってどのように分析を行うのか?
本日はMT4の出来高、Volumes(ボリューム)について相場歴12年の私の使い方を公開していきます。
ボリュームとは相場の出来高(=相場での取引量)のことです。Volumesというインジケーターは今の相場でどれくらいの取引量が行われているのかを表しています。

出来高が多い相場は多くの取引があるということ、つまり相場の参加者が増えているという意味です。その価格帯にたくさんの利確、新規注文、損切などの注文が入ったということです。
例えば出来高の多いトレンド相場では市場参加者がそれだけ取引しているということなので、勢いのあるトレンドになりやすく、利益を得やすいと言われてます。
この記事の読者さんも出来高Volumesを使って相場の判断の一つとして使い爆益を狙いたい!と思われてるのではないでしょうか
ただ為替相場における出来高は株などの出来高とは少し違っており、それによって出来高を測るVolumesというインジケーターも少し特殊なものです。
今回は為替相場における出来高についてとVolumes使ってどう判断をしてトレードで使うのかを解説していきますので、Volumesに興味を持った方、トレードに使おうと思われてる方はぜひ参考にしていただければと思います!
先に出来高という物について詳しく説明をしていきますが、使い方を知りたい方は省いて下から読んでもらってもいいです。
MT4の出来高『Volumes』は実は正確な出来高ではないという事実を認識する
まずは表示方法
VolumesをMT4で表示するにはチャート上部メニューの「チャート」→「出来高」で表示させることができます。

みどりの線の高さの差でその時間の出来高が高ければ大きい、低ければ小さいという風に見ていきます。
ただ、Volumesが表している出来高は為替相場の正確な出来高の数値ではありません。というのも為替相場の出来高の正確な数値は調べることができないからです。
為替相場の出来高は正確には把握できない
これは為替取引が市場取引ではなく、相対取引(あいたいとりひき)だからです。
株取引は市場取引であり、トレーダーは東京証券取引所などの取引所で株の売買を行います。業者はトレーダーの注文を取引所に流す役割があります。

なので市場取引の出来高は取引所に集まってくる注文数を数えることで、トレーダーがいくらの価格で何Lotで何枚注文したのかまで正確に把握できます。
対して為替取引は相対取引(あいたいとりひき)といって、トレーダーは取引所のような市場で取引するのではなく業者が提示しているレートで業者との取引になります。

為替相場にも大きなインターバンク市場というものがあるのですが、これは銀行や証券会社など大きな企業だけが取引できる市場であり、我々トレーダーはインターバンク市場では取引できません。
仮に世界中のトレーダーが1つの業者で取引を行えば、その業者に集まってくる注文を数える事で為替相場の正確な出来高を把握することができますが、FX業者は世界中に無数にありますし世界中のトレーダーたちはその様々な業者を使ってトレードをしています。
よって、為替相場では世界中のトレーダーがどれくらいの大きさの注文を出しているのかということが正確にはわからないのです。
FX業者の出来高『Volumes』はティックボリュームを使っている
そのため、FX業者のVolumesはティックボリュームといって価格の変動回数を表すインジケーターになっている事が多いです。MT4ではVolumesがティックボリュームとなってます。
レートが更新されるとVolumesも1回カウントされて伸びていくという仕組みになってます。

注文が約定すると相場の価格は変動しますので、価格変動回数=注文数、という感じで今の相場でどれくらいの注文数が約定しているのか、どれくらい活発に相場で取引が行われてるのかを出来高の代わりに表示しているのです。
出来高『Volumes』をトレードで使う方法3つの方法
出来高をトレードで活かす場合、「出来高の多いトレンドでトレードして大きく利益を得る」といった使い方をされる方が多いかと思います。
ただ、本来の出来高は取引の量を計測するものですが、ティックボリュームだと価格の変動回数しか反映されませんのでティック数の増加=価格上昇とは一概に言い切れません。
しかし実際にはティックボリュームが増えたということはその価格帯で大きな取引回数があったことがわかります。そして実際に稼働の多い時間帯、価格帯には大きな動きになるになります。

その特性を生かして実際に取引が活発になり、市場参加者が増えて、これからどんな動きになるかを考えていくことが必要になる。
①出来高から現在の相場状況と転換を読み解く。
上昇トレンド中に、やはり取引量が少ないのに一つの方向に進み続ける場合は疑いをかけてほしい。
そして大きく下げる直前には台風の前の静けさのように出来高が小さくなることが多い、動く前には取引量が小さくなり、大きな動きを予感させる。
なぜこのような動きになるかというとプロの投資家としては高くなりすぎていると判断した際にはもう売りぬいており。頂上付近にはもはやプロはおらず、後から情報を聞いた一般投資家達が熱くなり新規参入して高値で買いあさっている状態になる、小魚が群れているように、よって取引量にも大きな変動がないのである。
そして狙いを決めた大口の投資家が売りである逆方向に大きな力を入れた時には、大衆の投資家が損切になり、大きく下方向に動き転換する流れになる。
実際のダウの4時間足での転換が起きている際のチャートだ

出来高が減り、静かな上昇トレンドが続いているが、大きな出来高を伴い下落していく
転換が起きる際には総じて大きな取引量があるものです。
②フェイクを読み解く
出来高は少ないのにチャートに大きな価格の変化が起きる際がある
この動きにはまたしても大口の投資家の狙いと策謀がある。
価格を急激に変えることにより、小口の小さい資金で行っているトレーダーを損切させて刈り取るような動きをすることがある。
停滞した動きの小さな相場に多くある行為だ。
実際には下降局面で大きく急に上昇していったと思ったら再度下降トレンドを継続させたりするのである。
この場合出来高を伴っていないのであれば、動き方を見てわかれば、上がり切ったところでショートを入れたい。
このフェイクの動きは時間足でも下位の15分などの時間でたびたび見られる。
ショートカバーについて
ショートカバーとは
売り(ショート)ポジションを解消すること。値下がりを期待して空売りなど売りの持ち高を取っていた金融資産を買い戻すことで決済する。下落相場でショートカバーがいっせいに入ると、急激に買い圧力が強まり、相場が反転上昇することで新たなショートカバーが発生することがある。こうして、相場が上がっていくことを踏み上げ相場という。
③みんなが意識している価格帯を判断する。
トレンドラインにぶつかっている場所など
レジスタンスラインにぶつかっているところには大きな出来高を伴うことが多い、出来高を伴っていればまたそのラインから跳ね返されることが多いが
そのまま貫く場合には大きな反応を示さない、次の価格帯で反応を起こすことになる。
この2点を知っておくだけで、強力な武器になる。
補足 実際に使っていくと一番わかるのが時間帯によって動く量が変わる
出来高の変化がみていて顕著なのが、海外勢の市場が動き始めた瞬間が一番動く。そして、どこの時間帯で一番変動があり、トレンドを作りやすいのかがわかってくるようになる。
これも非常に大事な情報だと考える。
なぜかいつも自分がポジションを持った後に大きな変動をしてポジションを切られてから動き始めという経験がある方はきちんとどこの時間帯でスタートすべきかも考えられる材料になる。
チャートの分析の仕方を下の記事で
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