FX裏の基礎 第5章 感情の制御

FXの裏基礎

市場に乗り込む決意をしたら、単純明快な戦略を立て、それをしっかり維持していくこと。

FX、株式市場で実際の取引を行う前に、自らの心理的傾向に合った緻密な作戦を立てる。相場師が最も警戒しなければならない相手は、自らの感情であり、心理である。また、FX市場を動かすのは理性や理論、純粋な経済活動などではなく、人間の心理的側面であること、そして人間の本性はいつの世も買わないと心得る。実際の行動を起こすまで、誰も自らの判断の当否を知ることはできない。

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3、感情の制御に関するルール

・株取引において、感情を制御することは最も重要である。

・期待、あるいは予想してはならない。相場から糸口、シグナル、ヒントを待ち、それを確認してから行動する。確認した後にだけ行動することが重要で、機体や予想は落とし穴と心得よ。期待や予想をもとに行動を決するのは自殺行為以外の何物でもない。相場は明日もある。糸口の発言をじっと待つ辛抱強さがあれば、どう動くか決める時間も十分持てるだろう。

・FX、株は人間と同じで、それぞれが異なった「顔」を持っている。活力の旺盛な株、慎重な株、激しやすい株、神経質な株、直接的な株、動きが遅い株、古風な株、未来志向の株、理論的な株、非論理的な株と,千差万別の性格を持つ。人を観察する要領でそれぞれの銘柄に目を向けること。それぞれの性格が飲み込めてくると、どんな状況下にどんな動きを示すか、予想がつくことになる。

・ある銘柄がなぜ特有の値動きをするようになったか、その原因究明に多大な時間を振り向けても意味はない。そんな時間があったらむしろ、事実そのものの検討に時間をかけること。重要なことはチャートが何を言い、何を示しているかであって、なっぜその株価、価格を示しているかではない。そして最も重要な点は、決してチャートに逆らわないことだ。

・他人の忠告に耳を貸すと、往々にして、自らの確信が揺らぎ、自分の判断は間違っているかもしれないと迷いだす。悪くすると、優柔不断に陥り、誤った判断を下すようになる。優柔不断は自信喪失を引き起こし、投資金の喪失につながる。

・「ここだけの話」は、親戚、小人、友人、知人と、あらゆる方向から入ってくる、そうした場合、情報の発信者も多大の投資を行っており、他人にも利益を施したいと思っている。もちろん宣伝や、犯罪者が発信元であるケースも存在する。くれぐれも「危険でない情報は存在しない・すべての情報を排除する」ことを忘れてはならない。

・取引にかかわる辞書から「希望」という母児を排除せよ。株取引が何かをもたらしてくれると希望するのは「ギャンブル」以外の何物でもない。ある銘柄、通貨を売買するのに、確固とした理由が見当たらないという場合には、より論理性のある銘柄、通貨を探したほうが良い。値上がりしてほしい、あるいは値下がりしてほしいと希望をいだいたばかりに、これまでどれほど多くの投資家が姿を消していったかしれない。希望はまた、常に貪欲さと一体になって、投資家の周囲を徘徊している。

・気持ちの浮き沈みに振り回されない。多大な儲けに酔い、自分に自信を持ちすぎるのも問題であるが、損失をこうむり、意気消沈しすぎるのも感心しない。

・「相場はいつの世も変わらない」FX、株式市場で変化するのは、そこに出入りする顔ぶれだけである。新規参入者は、自分が参入する以前の相場を知らない。1907年の暴落も、1929年の大恐慌も、自らの金をとして経験しなければ、知らないのと同じだ。新参者にとっては初めての出来事でも、相場自体は周期的に動いている。

・自分なりの取引手法に忠実に従うこと。やり方をコロコロ変えてはいけない。自分の性格に合った無理のない手法を考案し、そのルールに従うこと。

・株式投資は「安全重視」の預金とは違う。投資家の目的は、長い期間をかけ、手持ちの資金を安全・確実に増やすことではない。相場の上昇局面、あるいは下落局面に照準を合わせて投機を仕掛け、利益を得ることが投資の目的である。

・単独行動に徹し、自分の資金の行方は自分で決めること。また取引にかかわる行動は内密に、口外しないことが極めて重要。取引についての「勝利」もしくは「敗北」を口外してはならない。

・成功者と称賛される相場師も、1年365日、相場を張っているわけではない。すべてを現金化し、マーケットを離れたほうが良いと判断される時期は少なくない。市場に方向性が見えないと思ったら、「待ち」を決めること。

・相場が思惑とは逆方向に動き出したとき、冷静さを失ってはならない、それと同時に、成功を手にした時も、利益を得るのはたやすいなどとうぬぼれてはならない。チャートにケンカを売ってはならない。チャート以外に真実はないのであり、チャートとの調和を保っていく必要がある。

・すべての点で順調に推移するケースについては、その状態を維持せよ。

・優れた相場師、投機家には少なくとも次の「4拍子」がそろっている。           

冷静な観察力 ーーーあるがままの事実を先入観なしに観察し、認める能力。

明晰な記憶力ーーー重要な出来事を正確に、客観的に記憶する能力。

優れた係数能力ーーー数式計算、数学のセンス

独自の体験ーーー過去の体験をうまく次の利益確保に生かしていける能力

・無意識の訴え、一見無意味な衝動も、潜在意識からの働きかけ、すなわち何年にもわたって蓄積された経験や情報が発する声とみることができる。私は時に、その時点で理由が明らかでない場合でも、自分の無意識の声に従って取引をした。アリストテレスの「我々はみんな、過去の体験の集合体である」という言葉を信じたからである。

・株、FX取り引きで成功したいと思うなら、以下のような感情を制御しなければならない。

貪欲ーー必要以上の、あるいは政党と認められる以上のものを求める気持ち

恐怖ーー人間に理性的でない行動をとらせ、正常な判断力を失わせる感情

希望ーー常に貪欲さと手を携えていて、無知、恐怖などと同様、合理的思考を狂わせる。

・無知を警戒せよ、学習、研究をしっかり行うこと、遊び半分ではなく、本腰を入れて取り組まなければならない。株FX取引には、楽に金が儲かるといった印象があり、人を魅了するが、愚かで安易な考えから相場に手を出せば、簡単にすべてを失ってしまう。無知の対局ある知識は、大きな力となる。

・相場を人間の手のうちに入れることはできない。市場参加者の大部分が負けるようになっている。そのためここに示すルールはしばしば、人の本性に反する内容となっている。

・取引に休みなくかかわってはいけない。生身の人間の精神状態を考えれば、また掲載的観点からも、相場から離れるべき時期は少なからず存在する。

・「買う」にしろ「売る」にしろ、相場の動きが自分の思惑と一致しない場合、最適な時期を待つべきである。両者の不一致を知りながら、自分の取引に合理的理由を見つけようとするのはおろかである。

・株FXにかかわる「耳打ち」を真に受けてはならない。「強気相場では株価が上昇し、弱気相場では株価が下落する」。これこそが絶対の真理と肝に銘じるべきで、耳打ちの相手に伝えるべき返答である。

・過ちを起こしていると知りつつ、誤った水戸をいくことはおろかであり、自らのルールを破った自分を後になって悔やんでも遅い。ルールは決して破るべからず。

・下落に向かう銘柄をつかみ、資金を投げやる「投資家」になるなかれ。

・「強気」あるいは「弱気」といった用語は回避すべきだ、なぜならこうした言葉により、相場の動きが気持ちの上で必要以上に長く固定化する結果となる。そばの状況をどうしても説明しなければならない立場に立たされたら、「上向き」「下向き」といった表現を用いるとよい。「最小抵抗ラインは現在、上を向いている(あるいは下を向いている)」といった具合だ。

・投機ビジネスは一つの職業だ、どの職業もそうであるように、この分野で成功を得ようと思うなら、勤勉に働き、努力を重ねる必要がある。

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